2012年4月3日火曜日

羽ペンが欲しくていろいろ探しましたが、色つきの羽やペン先が付いているものばかりでした。ネットで吉祥寺に希望の羽ペンを扱っている店を発見し、早速購入。イタリアからの輸入物です。大切に持ち帰り早速試してみました。本来はこの羽ペンをブロードペンにカットして使うのですが、カットに失敗しそうでそのままにしました。ガラスペン同様、インクの継ぎが難しく、文字の濃さを一定に保つのが難しいというのが実感です。羽の軸が細くやわらかいので、少々心もとない感じです。
 先日、目黒美術館で、羊皮紙工房の八木健治さんの講演があり、参加してみました。八木さんは日本で羊皮紙を制作しているたった一人です。中世の写本を実際に触らせていただけ、羊皮紙に羽ペンで試し書きもさせていただきました。しかも使用しているインクは没食子(もっしょくし)という虫こぶからつくったもの。滅多と体験できないことに感激でした。ここで使った羽ペンはアメリカから八木氏が輸入したという大型のガチョウの羽で、軸もしっかりしたものでした。日本に入ってくる羽ペンにはこの太さのものはないとのことでした。当然ペン先はカットしてありましたので、ゴシックを書いてみました。やはりインクの濃度の調整が難しく、練習が必要です。帰宅してから、いただいた羊皮紙に現代のインク、ペン先で試し書き、やはり扱いは比べようもなく楽でした。

吉祥寺で買ったガチョウの風切羽です。


 試し書きした羊皮紙(とても滑らかで書きやすい)
友人のお嬢さんがイギリスのヨークに留学中で、クリスマスカードをいただきました。これはオーナメンタルで返事として書いたものです。イギリスではアメリカのようにオーナメンタルを書く方は少ないようですので珍しがられたようです。